1. HOME
  2. ブログ
  3. 3.決算書・経理
  4. 『決算書理解講座32 資金運用表②』

BLOG

ブログ

3.決算書・経理

『決算書理解講座32 資金運用表②』

今回のテーマは
『決算書理解講座32 資金運用表②』について

決算書理解講座31では「資金運用表とは・・」について
説明しました。

今回は、『資金運用表②』として「運転資金と固定資金」について
説明したいと思います。

これまで「資金繰り」の所で、資金の増減要因について
学びました。

資金の流れ、資金在高の増減ということを中心に考えてみると、
以下のような形となります。

 

(資金の運用) (資金の調達)
流動資産の増加 流動資産の減少
固定資産の増加 矢印3 矢印1 固定資産の減少
流動負債の減少   資 金 流動負債の増加
固定負債の減少 矢印4 矢印2 固定負債の増加
資本の減少 資本の増加

※資金の減少要因を「資金の運用」、資金の増加要因を
「資金の調達」と見ます。

売掛金の増加は資金の運用
売掛金の減少は資金の調達
と考えます。

そして、これらの資金を、運転資金と固定資金に分類します。
その分類基準は、バランスシートそのものとなり、

流動資産、流動負債の増減は運転資金
固定資産、固定負債、資本の増減は固定資金
と分類します。

例えば、在庫の増は運転資金の運用、買掛金の増は運転資金の
調達、土地の取得は固定資金の運用、長期借入金の増は固定
資金の調達、増資は固定資金の調達、というように考えます。

(例題)

現預金の増減 ▲110万円 買掛金の増減 +30万円
売掛金の増減 +20万円 未払金の増減 +10万円
商品の増減 +20万円 借入金の増減 +20万円
車両の増減 +150万円 利益剰余金 +20万円
+80万円 +80万円

となっているバランスシートがある場合、どのように見るかというと、

<運転資金>

売掛金 20 買掛金 30
商品 20 未払金 10
40 40

 

<固定資金>

車両 150 長期借入金 20
利益剰余金 20
150 40

と見ることができます。

この結果をまとめてみると、
・運転資金は不足、余剰ともに無し
・固定資金は110万円の減少
・現預金は110万円の減少
と表すのが資金運用表の考え方となります。

資金繰表と資金運用表は似ているようで実は違うんだ、
といった点もご理解頂けると嬉しいです。

次回は、「資金運用表の作り方」の説明を予定しています。
お楽しみに!

bt_soudan    bt_shikin

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事