「財産評価基本通達」では、株式の評価を利用し、行き過ぎた相続税の節税を規制するため、次のような特別の場合における評価は純資産価額方式によることが定められています。

土地保有特定会社の株式等の評価

相続税評価額ベースで次の基準に該当する会社は「土地保有特定会社」となります。

<大会社>
土地保有割合が70%以上である会社

<中会社>
土地保有割合が90%以上の会社

<小会社>
・総資産価額が大会社の基準となる会社:土地保有割合が70%以上である会社
・総資産価額が大会社の基準となる会社:土地保有割合が90%以上である会社

帳簿価額によって計算した総資産価額が20億円以上(卸売業の場合)または卸売業以外なら10億円以上であれば大会社の区分に含まれ、総資産価額が7,000万円以上(卸売業の場合)、小売・サービス業の場合は4,000万円以上、卸売業、小売・サービス業以外なら5,000万円以上であれば中会社の区分に含まれます。

但し、開業後3年未満の会社や「1株当たりの配当金額」、「1株当たりの利益金額」及び「1株当たりの純資産価額(帳簿価額によって計算した金額)」のそれぞれの金額がいずれも0の場合は対象外となります。

株式保有特定会社の株式等の評価

 

課税時点で、会社の各資産を国税庁の定める財産評価基本通達に従って評価を行い、総資産価額を算出。

さらに、株式と出資の価額の合計を評価し、総資産価額に対する株式等の価額の合計額の割合がどれくらいかを調べます。

この割合が、大会社なら25パーセント以上、中会社と小会社なら50パーセント以上となる場合には、株式保有特定会社に該当となります。

ここでの「大会社、中会社、小会社」の区分は、会社の従業員数や総資産価額などによって別に決められています。

会社が株式保有特定会社であるかどうか判定する際に、株式保有特定会社と判定されないようにするために行ったものと認められるような、課税前の合理的な理由もない資産構成の変動があった場合には、その変動はなかったものとして判定される点には注意が必要です。

株式及び出資の価額÷総資産価額(相続税評価額によって計算されたもの)≧25%(小・中会社は50%)なお、会社が、開業前や開業後3年未満、また休業中、清算中、土地保有特定会社は該当しません。

その会社の評価についても、株式の評価上の区分や発行会社の規模や、特定の評価会社に該当するかどうかによって、純資産価額や類似業種比準価額により評価を行い、株式の合計額を判定することになります。

ここでは、自社株評価にも特別なケースがある、ということを頭に入れて頂ければ良いかと思います。
詳しくは税理士、会計士の先生にご相談されることをお奨めします。

次回は「株主の区分と配当還元方式」について説明したいと思います。
お楽しみに!

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