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『決算書理解講座47 預貸率』

決算書理解講座46では「利益の行方」について説明しました。

今回からは、資産内容の分析へ移り、第1弾として「預貸率」について説明したいと思います。

A社の総資産が402百万円増えていたとして、
その内訳は流動資産の増加154百万円、固定資産の増加236百万円、繰延資産の増加12百万円、計+402百万円となっているとします。

これによると、各資産とも一様に増えていることがわかるかと思います。

次に、流動資産の中で、目立っているものを見てみると
売掛金+132百万円、商品+154百万円、現預金▲100百万円、その他▲32百万円、となっていました。

売掛金及び商品の増加は改めて検討するとして、今回は、現預金の減少部分について検討してみたいと思います。

要因分析

現預金▲100百万円の内訳ですが、現金±0、当座預金▲3百万円、普通預金▲17百万円、定期預金▲80百万円、計▲100百万円となっていたとします。

これによると定期預金の減少が一番大きいことがわかると思います。

定期預金を取り崩して資金不足に対応した可能性が高いのでは、と想像できますが、一方、借入金が増えているとしたら、更に、資金繰りが悪化しているのではと考えられます。

預貸率

そこで、預金と借入金の割合「預貸率」を見ることで、要因分析がしやすくなります。

預貸率は
銀行預金÷(短期借入金+長期借入金+割引手形)×100
で計算します。

この計算式で算定した前期の預貸率が54.6%、今期の預貸率が22.5%(前期比▲32.1%)となっていたとすると、資金繰りの相当な悪化が懸念される、と見ることができます。

ご理解頂けましたでしょうか?

次回は、「売掛金の滞留日数」について説明したいと思います。
お楽しみに!

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