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『決算書理解講座45 金利の重さ』

決算書理解講座44では「経費の比較」について説明しました。今回は、「金利の重さ」について説明したいと思います。

金利負担率

損益計算書の営業外費用には、支払利息・割引料、保証料、雑損失などの項目が記載されています。
一方、営業外収益には、受取利息や雑収入などがあります。

金利の重さは「金利負担率」を計算すればわかるのですが、次のような計算式で求められます。

金利負担率=(支払利息+割引料+保証料―受取利息)÷売上高
=正味支払金利÷売上高

つまり、売上100円に対していくらの正味金利を支払っているかで金利の重さを図るという訳です。

しかし、A社とB社を比較する際、両社とも同じ売上高、同じ正味支払金利だとすると、両社とも同じ金利の重さと言えるでしょうか?

例えば、A社の営業利益は10、B社の営業利益が40だった場合、正味支払金利は同じ(例えば10とする)だとすると、金利支払後利益はA社が0、B社は30となります。

金利は営業利益の中から支払われると考えると、金利の重さは売上高に対する割合ではなく、「利益」、特に営業利益に対する割合で測るべきと言えます。

金利負担率=正味支払金利÷営業利益

つまり、営業利益100円に対していくらの金利を払っているのかを測ると良いでしょう。

 

まとめ

金利の重さを決定する要因としては、利子率や借入金依存度(売上100円に対する借入金の大きさ)などは皆さんも思い浮かぶと思いますが、実は、その他に粗利率や経費の大きさが影響しているということを頭に入れて頂けたらと思います。

正味支払金利が100%を超えると、営業利益を上回る金利負担を抱えている形となり、仮に前期と比べ利益の絶対額が増えたとしても、それ以上に金利負担がかかってしまっているというように見ることができると良いでしょう。

ご理解頂けましたでしょうか?

次回は、「利益処分を見る」について説明したいと思います。お楽しみに!

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