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3.決算書・経理

『融資の知識を身につけよう
~財務比率を見る~』

財務比率には、貸借対照表の各勘定科目相互間の比率(静態比率)と、売上高と貸借対照表の各勘定科目との関係(動態比率)との2種類があります。

これらを検討することにより、企業の財政状況や資金効率などを判断することができます。

但し、注意すべきこととして、各比率を時系列に並べて比較することにより、その変動要因を探る必要があるほか、各比率は業種や業態により大きく異なるため、同業他社との比較を行うことが望ましいと言えます。

静態比率

■流動比率

企業の短期的な支払能力を見る比率で、これが高いほど支払能力が高いと言えます。

流動比率=流動資産÷流動負債×100(%)

■自己資本比率

企業の使用資本(資産の総合計)は自己資本と他人資本とからなるが、企業にとっては返済期限が無く、
利息支払いの必要の無い自己資本が多いほど安定した経営ができ、不況抵抗力も強くなります。
よって、自己資本比率が高いほど望ましいと言えます。

自己資本比率=自己資本(純資産)÷総資産×100(%)

■固定比率

固定資産がどの程度自己資本によって賄われているかを見る比率。
固定資産は長期に亘って利用されるものなので、これに投下される資本も固定されます。
よって、固定資産はできる限り自己資本によって賄われるのが健全であるということになります。
したがって、固定比率が低いほど望ましいと言えます。

固定比率=固定資産÷自己資本(純資産)×100(%)

■固定長期適合率

固定比率を補うもので、固定資産の調達源資として自己資本のみではなく、固定負債にまで範囲を広げて見る指標。
100%以下が望ましいと言えます。

固定長期適合率=固定資産÷(自己資本+固定負債)×100(%)

 

動態比率

■売上債権回転率

回転率が高いほど代金回収が順調であることを意味します。
もし、同業他社と比較して低かったり、時系列的に見て低下している場合には不良債権の発生などが
懸念される。

売上債権回転率=年間売上高÷売上債権×100(%)

■仕入債務回転率

回転率が低くなると、運転資金に余裕が生じることになりますが、一方、資金繰りの面では支払いを
伸ばして高い金利を支払っている可能性もあるので注意が必要。

仕入債務回転率=年間売上高÷仕入債務×100(%)

■棚卸資産回転率

資金効率の面から見ると回転率が高いほど望ましいが、同業他社と比較して低い場合や時系列的に
見て低下している場合には、過大な在庫投資、不良在庫、架空在庫の計上などの可能性があるので
注意が必要。

棚卸資産回転率=年間売上高÷棚卸資産×100(%)

■借入金回転率

回転率が高いほど健全。

借入金回転率=年間売上高÷借入金×100(%)

■(有形)固定資産回転率

設備がどの程度有効に利用されているかを判断する材料となります。
回転率が低い場合には、操業度が低い、非稼働の設備が多いなどの事態が生じている可能性が
あります。

(有形)固定資産回転率=年間売上高÷(有形)固定資産×100(%)

まとめ

ここでは様々な財務比率の指標を書いてみましたが参考になりましたでしょうか?

自社の財務管理を行っていく際にも、これらの指標を時系列に並べると、問題点の洗い出しにも繋がるかと思料します。

決算書の数字は、金融機関から融資を受けるために使うものだけではなく、自社の財務管理にも是非、お使い下さい!

bt_soudan    bt_shikin</a

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