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『決算書理解講座43 利益の分析』

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前回の決算書理解講座42では「総資本経常利益率」について説明しました。今回は、「利益の分析」について説明したいと思います。

損益計算書には段階ごとにいくつかの利益が記載されています。
売上総利益、営業利益。経常利益、税引前利益、当期利益といったものです。

これらの利益を分析していくには、損益計算書を2期比較をすると分析しやすくなります。

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この損益計算書を見ると、当期の業績は前期比「増収」「減益」と見てとれます。

それでは、増収なのになぜ減益となったのか、上記の数字から探ってみましょう。

1.粗利益(売上総利益)を見る

売上高の大幅な上昇に伴い、売上原価も大きく増えています。350百万円の増加です。
その結果、売上総利益の前期は470百万円、当期は620百万円と150百万円増加。
しかし、売上高の対前期比を見てみると、売上高は145.5%でしたが、売上総利益は131.9%と売上高の伸びほど粗利は増えていないことがわかります。

その要因を探るには、粗利益率を確認しておく必要があります。
粗利益率は売上高に対する売上総利益の割合です。
その数字を見てみると(カッコ内の数字)、前期が42.7%、当期が38.8%と3.9ポイント低下していることがわかります。

粗利益率は、
「製品・商品売価の低下」「コストの上昇」のいずれかの要因、或いは双方が絡み合って低下します。
この数字だけでは要因分析はできませんが、いずれにしても、粗利益率の低下がこの後に続く各段階の利益に大きな影響を与えていることがわかります。

2.営業利益で既に減益

次に、経費(販管費)を見てみましょう。
前期と比べ178百万円増え、対前期比は146.8%となっています。

粗利の増加は150百万円、経費の増加は178百万円となり、当然、営業利益は減益となっています。

これまでの分析でわかってきた特徴をまとめてみると、
①売上高は大きく増加した。
②しかし、粗利益率は低下し、いわゆる薄利多売の傾向を見せている。
③経費が増え、その結果、早くも営業利益の段階で減益となってしまっている。
このようなことがわかるかと思います。

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3.特別利益でカバー

営業利益から下の数字で特徴的な傾向を示しているのはどこでしょうか?
問題箇所を絞り込むとすれば、営業外費用と特別利益の数字になると思います。

営業外費用は前期50百万円に対し、今期は98百万円と48百万円も増加。
経常利益が前期のおよそ10分の1と大きく落ち込んでいる要因の1つに営業外費用の大幅負担増があるように見れます。

もう1つの特別利益ですが、税前利益だけを見ると前期84百万円、今期44百万円と経常利益の落ち込み程ひどくはありません。
経常利益は前期の約10分の1でしたが、税前利益は前期の約2分の1にまで回復しています。

その原因は特別利益にあります。特別利益を38百万円計上することで挽回できたことがわかるかと思います。

再度これまでの特徴をまとめてみると、
①営業利益は、前期と比べ28百万円の減益。
②併せて、営業外費用で前期比48百万円の負担が増えて、当期は76百万円の経常減益を余儀なくされた。
③しかし、特別利益として38百万円計上できるものがあったので、税前利益では40百万円の減益に食い止めることができた。
こんなイメージを持つことができると思います。

実際には、ここからそれぞれの内容を決算書の勘定科目明細などから拾い上げ、
分析していくこととなります。

少し長くなりましたが、ご理解頂けましたでしょうか?

次回は、「経費の比較」について説明したいと思います。お楽しみに!

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