決算書理解講座73では「財務分析手法~安全性:回転期間分析~」について説明しました。
今回は、「財務分析手法~資金運用表~」について説明したいと思います。

資金運用表は、2期間の貸借対照表を比較して、各勘定科目の増減を算出し、これに損益計算書よりキャッシュフローを加味し、資金の運用(使途)と調達(源泉)に分類・整理したものとなります。

つまり、資金が一定期間にどのように使われたのか、また、その資金はどのように賄われた(調達)を一覧表にし、確認するものとなります。

資金運用表の作成方法・算式(例) ※B:B/S P:P/L

 

<固定資金>

・決算資金
税金支払額:前期未払法人税(B)+当期法人税等(P)-当期未払法人税等(B)
配当金:前期配当金+当期未払配当金(B)

・設備投資
当期末固定資産(除投資等)(B)+当期減価償却費(P)-前期末固定資産(除投資等)(B)

・投資等
当期末投資等(B)-前期末投資等(B)

・税引前当期利益
税引前当期利益(P)

・減価償却費
当期減価償却費(P)

・長期借入金
当期末長期借入金(1年以内返済含)(B)-前期末長期借入金(1年以内返済含)

・増資
増資による資本金資本準備金増加額

・固定資金不足(又は固定資金余剰)
固定資金の運用が調達を上回る時は調達側へ記載
逆の場合は固定資産余剰を運用側へ記載

<運転資金>

・受取手形
当期末と前期末の残高差額(割引手形・裏書譲渡手形加算)

・売掛金
当期末と前期末の残高差額

・棚卸資産
当期末と前期末の残高差額

・貸倒引当金
当期末資産からの控除項目であり、増加額にマイナスを付けて表示

・支払手形
当期末と前期末の残高差額(裏書譲渡手形加算)

・買掛金
当期末と前期末の残高差額

・運転資金不足(又は運転資金余剰)
運転資金運用が調達を上回る時は調達側に記載
逆の場合は運転資金余剰を運用側に記載

<財務資金>

・固定資金不足(又は固定資金余剰)
固定資金区分で固定資金不足が生じている時は、同額を逆側の運用側に記載
固定資金余剰の場合は調達側に記載

・運転資金不足(又は運転資金余剰)
運転資金区分で運転資金不足が生じている時は、同額を逆側の運用側に記載
運転資金余剰の場合は調達側に記載

・現預金
当期末と前期末の残高差額

・短期借入金
当期末と前期末の残高差額

・割引手形
当期末と前期末の残高差額

ご理解頂けましたでしょうか?

次回は「財務分析手法~資金移動表~」について説明したいと思います。
お楽しみに!

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