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『外国為替の知識を身につけよう
~プレミアムとディスカウント~』

先物相場と直物相場との開きのことを「スワップ・スプレッド」と呼ばれているのですが、直物と先物との開きがない場合は「直先フラット」と呼びます。

これに対して、先物が直物に比べ外貨高(例えば円安・ドル高)の場合をプレミアム、逆に外貨安(例えば円高・ドル安)の場合をディスカウントと呼びます。

東京外為市場の先物相場は、直物相場の開きを実数(円)で示し、これに直先プレミアム又はディスカウントの年率を添えて、直先の開きの度合いを示しています。
<先物相場算出式>
プレミアムの場合:直物相場+直先スプレッド
ディスカウントの場合:直物相場-直先スプレッド

スワップ取引

スワップとは「交換する」という意味で、例えば為替市場でA銀行がB銀行に百万ドルの直物為替を売ると同時に、B銀行から百万ドルの先物為替を買い戻す(又は、直物為替を買うと同時に先物為替で売り戻す)といった、直物為替と先物為替を組み合わせて行う期日の違う同額の交差的売買同時取引のことをいいます。

スワップ取引の利点は、金利裁定を通じて各通貨の資金市場とも連動しているため、直物相場ほど激しく変動しないことなどが挙げられる。

プレミアムとディスカウント

今、3ヶ月先の直物スプレッドの金利裁定値が30銭のプレミアムだった場合、「直売-先買」を唱える者は、直売の価格よりも高い価格で先買しなければならないためコストが発生します。

よって、先買の価格をできるだけ安くしてコストの圧縮を図ろうとするので、30銭の裁定値より小さい気配値(例えば25銭)を建値にすることになります。

一方、「直買-先売」を唱える者は、売買の価格よりも高い価格で先売できるため、プロフィット(利益)を取得することができます。

よって、できるだけ高く先売してプロフィットの拡大を図ろうとするので、30銭の裁定値よりも大きい気配値(例えば35銭)を建値にすることとなる。

3ヶ月先の直物スプレッドの金利裁定値が30銭のディスカウントだった場合は、「直売-先買」を唱える者は、直売の価格よりも安い価格で先買できるためプロフィットを取得することができる。

よって、先買の価格をできるだけ安くしてプロフィットの拡大を図ろうとするので、30銭の裁定値より大きい気配値(例えば35銭)を建値にすることになります。

一方、「直買-先売」を唱える者は、売買の価格よりも安い価格で先売しなければならないためコストが発生します。

よって、できるだけ高く先売してコストの圧縮を図ろうとするので、30銭の裁定値よりも小さい気配値(例えば25銭)を建値にすることになります。
外国為替の先物相場では、国内の金利(円)より外国通貨の金利(例えば米ドル)が高い場合は直物相場に対してディスカウントとなり、低い場合はプレミアムとなります。
(詳しくは『外国為替の知識を身につけよう~先物相場~』をご参照下さい)

ご理解頂けましたでしょうか?

今回で『外国為替の知識を身につけよう』シリーズは終了し、
次回からは『中小企業の事業承継』シリーズに入りたいと思います。
お楽しみに!

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