決算書理解講座71では「財務分析手法~損益分岐点分析~」について説明しました。
今回は、「財務分析手法~安全性:比率による分析~」について説明したいと思います。

安全性における比率分析は、貸借対照表の項目から判断していくことになります。

判断材料としては、①資本構成の分析、②資産構成の分析、③流動資産と流動負債の関係分析、④固定資産と純資産(自己資本)の関係分析、などがあります。

短期安全性の分析

 

①流動比率

流動比率=流動資産÷流動負債×100

流動比率は短期的(1年以内)に支払期日の到来する債務(流動負債)に対して、同じ1年以内で回収し、支払に充当できる支払手段(流動資産)がどの程度あるのかをみる指標。

業種によって水準の目安は変わりますが、できれば100%を上回っていることが望ましいと言えます。

②当座比率

当座比率=当座資産÷流動負債×100

当座資産とは、換金性の高い資産を意味し、一般的には「流動資産-棚卸資産」が用いられることが多い。

100%により近いことが望ましい。

長期安全性の分析

 

①固定比率

固定比率=固定資産÷純資産(自己資本)×100

固定資産に投下された資金は、その性格上、長期間にわたり運用され、土地などを除いて大部分は減価償却の方法で徐々に回収されます。

この回収に長期を要する資産が、返済義務の無い純資産(自己資本)でどの程度賄われているのかをみる指標。

100%以下が望ましいが、一般的には製造業で120~150%、卸売業で100~120%が目安とも言われています。

②固定長期適合率

固定長期適合率=固定資産÷(純資産+固定負債)×100

固定資産が純資産(自己資本)と固定負債を加えた長期安定資本によってどの程度賄われているのかをみる指標。

100%では流動面での基礎資金が不足することから、60~80%程度を目途としたい。

③自己資本比率

自己資本比率=純資産÷総資産×100

不況時に対応する企業の抵抗力は純資産(自己資本)の充実であり、財務の健全性をみる場合は代表的な指標。

投下資本の半分(50%)が理想的とも言われていますが、現実的には30%以上を目標とするのが良いとされます。

ご理解頂けましたでしょうか?

次回は「財務分析手法~安全性:回転期間分析~」について説明したいと思います。
お楽しみに!

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