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決算書理解講座63では「経営課題へのアプローチ<モノ編>」について説明しました。

今回は、「経営課題へのアプローチ<カネ編>」について説明したいと思います。

創業期においては資金調達力が不十分なため、自己資金を中心にした資金計画を立てることが多いですが、
経営基盤拡大期に入ると「カネ」の面でも一歩前進し、「増加運転資金」や「設備資金」の導入を検討
することになります。

運転資金

増加運転資金は、売上増加に伴うものと、取引条件の変更によるもの(回収遅延・在庫拡大・支払条件の
短縮など)とがあります。

ここでまず理解して頂きたいことは、増加運転資金=前向きな資金、と必ずなるものではないという点
です。

単純な売上増加に伴う増加運転資金であれば良いのですが、「取引条件の悪化に伴う増加運転資金」が必要
となる場合は、その原因を調査し是正していかなくてはなりません。

経営基盤拡大期に入ると、企業規模が増大して売上高、利益も増えるようなり、法人税など税金の支払資金
や、従業員が増えればボーナス資金などの確保も必要となってきます。

但し、資金不足だから単純に融資を受ければ良い、と考えがちになりますが、例えば運転資金不足の原因が
売上債権(売掛金+受取手形+割引手形)の増大であっても、業界平均より回収期間が長くなったから売上
債権が増えたのであれば、資金調達を行なえたとしても、財務内容の悪化を招く可能性があるという点は
押さえておく必要があります。

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設備資金

設備資金には「拡大投資資金」「合理化投資資金」「更新投資資金」「研究開発投資資金」「関連投資資金
(社員寮など福利厚生施設への投資など)」などがあります。

経営基盤拡大期の設備投資は、投資効果が低い「関連投資」や「研究開発投資」は極力抑え、本格的な
「拡大投資」も次のステージである成長期でも必要となってくるため、「合理化投資」や「更新投資」
に力点をおくと良いように思います。

ご理解頂けましたでしょうか?

次回は「貸借対照表からの資金繰りチェック」について説明したいと思います。

お楽しみに!

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