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『外国為替の知識を身につけよう
~為替予約の概要~』

為替予約とは、将来の一定日に実行しなければならないある通貨での他通貨の売買相場を、「今」定める為替取引のこと。

将来の一定時期に実行される売為替、買為替についてそれぞれ予約を締結しておくことにより、支払うべき、或いは受け取るべき自国通貨での金額を確定し、為替相場変動による不測の損害を回避する方法。

為替予約の種類と受渡時期

為替予約は金融機関側から見ると、輸出手形買取、被仕向送金等のための買予約、輸入手形決済、仕向送金等のための売予約とがある。

受渡時期の決め方には、

①確定日渡し:例えば、8月1日のような確定日に実行するもの。
②歴月渡し:例えば、8月渡しのような月中いつでも実行できるもの。
③順月渡し:予約締結日の応答日後1ヵ月以内はいつでも実行できるもの。
④特定期間渡し:例えば、8月1日から8月10日まで等、一定期間内であればいつでも実行できるもの。

などの方法があります。

仕向送金、輸入の期日決済等で決済日が確定している場合は確定日渡し、輸出手形買取のように船積等が予定日より多少ずれる可能性のある場合は歴月渡し、順月渡し、特定期間渡し、など為替の内容によって選択されることとなります。

 

オプション予約

オプション予約は、ある通貨を将来の一定期間内に、或いは一定期日に一定価格(行使価格、ストライクプライスという)で「買う権利」または「売る権利」を売買する取引のことをいいます。

通常の先物為替予約では、売手・買手双方に期日履行の義務があるのに対し、オプション予約の場合は、オプションの買手はオプションプレミアムを売手側に支払うことにより「売り又は買いの権利」を取得でき、さらに履行の義務はなく権利を行使するか放棄するかは自由。

一方、オプションの売手は、買手側に権利行使された場合には、売買を履行しなければならない義務を負うことになる。

このように、オプション・プレミアムは買手にとって一種の保険料のようなもので、相場が行使価格に対して自己の不利に動いた場合、オブションの買手はオプションを行使し、損失をプレミアムの範囲に限定することができる。

反対に有利に動いた場合は、オプションを放棄することにより相場変動の利益を追求できるというメリットがある。

オプションには「コール・オプション」と「プット・オプション」の2種類があり、ある一定期間内にある通貨を一定価格で「買う権利」のことをコール・オプションといい、一方、「売る権利」のことをプット・オプションという。

【オプションの買手・売手の権利・義務】
<コール・オプション>
買手側:満期日(まで)に行使価格で買う権利
売手側:満期日(まで)に権利行使された場合、行使価格で売る権利

<プット・オプション>
買手側:満期時(まで)に行使価格で売る権利
売手側:満期日(まで)に権利行使された場合、行使価格で買う権利

【オプションの利益と損失】
<オプションの買手>
利益:無限大
損失:限定(プレミアム分)

<オプションの売手>
利益:限定(プレミアム分)
損失:無限大

ご理解頂けましたでしょうか?
次回は「インパクト・ローンの概要」について説明したいと思います。
お楽しみに!

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